二〇〇五年七月二三日に発生した千葉県北西部を震源とする地震で、首都圏の六万四〇〇〇台のエレベータが作動を停止した。ほとんどが故障ではなく「地震時管制運転装置」が地震動を感知して、最寄り階に着床し、乗っていた人を降ろすことができた。しかし、七八基のエレベータではかご内への閉じ込め事故が発生した。そのうち、七三基には「地震時管制運転装置」が付いていたことが判明している。閉じ込められた場合は、かご内に設置されているインターホンでメンテナンス会社の管理センターに連絡をすることになるが、閉じ込めの救出までに平均五〇分弱、最長で三時間以上を要している。
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この閉じ込めは震度四を超える地震で起こったものであるが、激震に見舞われた場合にはどれだけの多くのエレベータで閉じ込めが発生するかは想像もつかない。激震時には停電になって管理センターとの連絡がとれないことも起こりうる。また、連絡がとれても事故発生件数が多い上に、交通遮断などによって、救出のために数日を要する可能性も一部では心配されている。かご内に閉じ込められた人は、原則として、救助をじっと待つしかない。しかし、かご内の非常用照明が点灯しているのはせいぜい三〇分程度で、真っ暗な閉所に数時間以上もじっと耐えているのは想像しただけでも恐ろしい。そこで、管理センターに連絡がとれない場合、連絡がとれても救助の見通しがつかない場合に備えて、管理組合が知っておかなければならないことがある。