住宅情報に含まれるものの中に間取り図がある。実際現場に見に行く前にその物件の詳細を想像するのにとても役立つものである。母は家でよく間取り図を描いていた。母は建築の設計などしたことはなく、まったくの素人だったと思うのだが母が描いた間取り図はよくできていた。画家である祖父の血を引いているからかわからないのだが、実に緻密で規則性のある見やすい間取り図になっていた。子供の頃聞いてみたことがある。なぜ描くのかと。母はこう答えた。間取り図を描くのが楽しいからよ、どんな家にしようかとわくわくするの。それを聞いて、自分も間取り図を見ると楽しくなってきた。ここがテレビの部屋で、ここが自分の勉強部屋かな、などと想像してみたりした。お風呂やトイレも小さくちゃんと描いてある、と感心した。母のマイホームへの夢を垣間見ることができるひとときであった。
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