不動産の競売の際には、必ず裁判所の執行官が建物の見分にやってきて、建物の値踏みをし、それによって最低売却価格を査定する。やってきた執行官は管理組合や管理会社に対して、いろいろなことを質問するはずだ。そのときに未払い金のことをはじめ、情報をきちんと伝えておかないと、あとでトラブルを招く原因になりかねない。私が現に体験した訴訟のなかにも、そういうことが原因だった例がある。ある競売物件の資料のなかに未払い金の説明がなく、執行官の調査資料のなかにもそれについての説明がなかったため、これは管理組合側の落度だから、支払うわけにはいかないとがんばってしまった人がいて、2審まで争わされるはめになったのである。
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そんな理屈はもちろん通らない。いくら執行官が調査資料に書いていなかったとか、管理組合がちゃんと説明しなかったという事実があったとしても、だからといって、競売で手に入れた人が未払い金の支払いを免れるわけではなく、区分所有法第8条にあるとおり、支払いの義務はある。